低音を“ズンドコ”鳴らすだけがその目的ではない、実は、音場感にも凄い影響を与えている。
サブウーファーを高音質で鳴らしきる極意
キーポイントは、調整とローエンドにあった。
サブウーファーの役割は、低音の増強だけに留まりません。サブウーファーに超低音を再生させる事により、フロントスピーカーシステムだけでは決して出せない、素晴らしい効果を生み出す事が可能なのです。
ではその効果とは?またその効果を発揮させるためにはどのような条件が必要なのでしょうか。それを一つ一つ解説していきたいと思います。
サブウーファーとは、
既に良く御存知の方は読み飛ばしてください。
スピーカーユニットは、一つだけでは人間の可聴帯域(20Hz~20kHz)を再生することは困難です。そこで大きさの異なる(得意な再生帯域の異なる)いくつかのスピーカーを組み合わせて、人間の可聴帯域の全てを再生しようとする方法を、マルチウエイスピーカーシステムと言い、音をいくつに分けるかで“○ウエイ”と呼ばれます。
スピーカーは大きさが異なれば、得意な帯域が異なります。
例えば、高音専用のツイーターは、2.5㎝口径が最も多く、中域を担当するミッドレンジは5cmから10cmまでのものが多いようです。またミッドバスと呼ばれる、16cm、17㎝のユニットは、車のドアに付けられる事から、最も汎用性が高く、また担当する帯域も広いのが特徴です。
そしてシステムの最も低い音を担当し、一般的に20cmを超える口径のものをカーオーディオでは“サブウーファー”と呼びます。
カーオーディオ用のサブウーファーは、20cm以上のものが多く、稀に16cmや13cmと言った小口径サブウーファーも見受けられます。
また、小型のパワードサブウーファーなどには16cm口径や、中には10cmを複数個使ったものなどが存在します。
サブウーファーが最も盛んなアメリカでは、寸法を表すのにインチ(in)を用いる事から、サブウーファーは日本でもインチで表示される事があります。
その場合、20cmが8インチ、25cmが10インチ、30㎝が12インチ、38cmが15インチに相当します。
コンパクトカーのラゲッジに積まれた25cmサブウーファー
サブウーファーの役割
サブウーファーの役目は、メインとなるスピーカーシステム、つまりカーオーディオにおけるフロントスピーカーシステムでは出せない低音を補うものです。
人は純粋な低音を聴きたいと思っているのではなく、低音楽器の音を楽しみたいと思っています。そして低音楽器の音は、サブウーファーとフロントスピーカーで作られます。
つまり、その両者が完璧に溶け合い、お互いを補完し合ってこそ、初めて良質な低音楽器の音を再生できるようになります。
楽器の最も低い音は何Hzくらい?
フルスケールのグランドピアノやパイプオルガン、或いは6弦ベースなどの特殊な楽器を除き、最も多用される楽器としては、ウッドベースやエレキベースのE弦解放音、41.2Hzと言うのが、最も低い楽器音です。
ただし40Hzと言う音は、ちゃんと音響加工されて、ドアに正しく取り付けられた17㎝ミッドバスであれば十分に出せる低音です。
“ではサブウーファーなど必要ないのではないか、”こう言う疑問が浮かんでまいります。
ところがそうではないのです。
サブウーファーのもう一つの役目は環境音再生
CDなどの音源に録音されているものは、楽器音ばかりではありません。
極僅かながら、床の共振や、部屋全体の空気の揺らぎ、いつまでも続く反射音などの微少信号も録音されており、またその微少信号を聴きとることで、人間は部屋の雰囲気や様子を、眼で見てはいなくても感じ取っています。そしてそれらの“環境音”の多くは、30Hz以下の超低音です。サブウーファーにより超低音が再生されていると、次のような事が違ってきます。
○ 余韻が美しくなり、より“響く”ようになる。
○ ボーカルの艶が増し、特に女性ボーカルは色気が出る。
○ 音場がフロントのみの時よりも、より一層広くなる。
○ 音の質感が上がる。
○ 全体に厚みが増し、音の重量感を感じられるようになり、よりリアルさが増す。
今、サブウーファーが装着されている方は、試しにイコライザーの20Hzを+6dBくらい上げてみてください。上に書いた変化を実感いただけると思います。
このように、サブウーファーは、何も低音を増強し、迫力ある音を出すだけにとどまらず、音楽全体の雰囲気そのものを変えてしまう要素を持っています。
一見、低音が無いような音楽、例えばピアノだけの曲や、ギターの弾き語り等でも、良い環境で録音されたものであれば、その環境音が必ず録音されています。そしてそれは30Hz以下の超低音も多く含まれている訳です。
サブウーファーを付けると言う事は、ボーカルやギター、オーケストラなど、必ずしも低音とは関係なさそうな楽器の音も、艶やかにし、質感を高める効果があります。
超低音、即ち、ローエンドまで再生しきる事が、オーディオのクオリティを高める上で、非常に重要なことだった訳です。
30Hz以下の低音が出ていないものは選ばない方が良い
これは、ほんの僅かでも感じ取れる超低音が有るか無いかでも大きく違ってきます。
では、どんなサブウーファーを選んだらいいのでしょうか。
超低音が出ているかどうかは、確認して見るまで判りません。
私はスポット信号を使って確認しています。
スポット信号とは、周波数単体の信号で、例えば20Hzなら、交じりっ気のない、20Hzだけの正弦波が録音されている信号です。
これを再生して、どのくらいの低音が出ているかを確認します。
30Hz以下の音は、車の中だと部屋の容積が小さすぎて、かなり減衰してしまいます。
ですから、スポットを再生した時、耳の鼓膜に圧迫感を感じるかどうかで、再生されているかどうかを判断しています。
鼓膜が圧迫感を感じると言う事は、空気の振動が耳に伝わっていると言う事です。つまりその信号は音波となって放出されていると言う事です。
重要な事は、17㎝のフロントミッドバスでは再生されない、されたとしても極めて弱い、30Hz以下の音が、ちゃんと再生されているかと言う事です。
先ほども申しましたが、ちゃんと音響加工され、正確に取り付けられたミッドバスは、40Hzくらいまでは再生できます。ところが30Hzとなると、17㎝ミッドバスでは、音波とはなっていないにもかかわらず、コーンは振動する為、歪みだけを出します。
ですから、サブウーファーには、30Hz以下を再生してほしい訳です。
パワードサブウーファーのほとんどは、
超低音を再生出来ていない。
パワードサブウーファーとは、小型のエンクロージャー(スピーカーボックス)に、スピーカーユニットとパワーアンプを内蔵し、電源と信号線を繋いで設置するだけで、低音を得る事が出来るお手軽なものです。カーショップに行ってサブウーファーが欲しいと言った場合、はじめにお薦めされるのが国産のパワードサブウーファーでしょう。
パワードサブウーファーには致命的な欠点があります。
それは「小型すぎて超低音が出せない」と言うところです。
大型に設計すれば超低音を出せますが、搭載できる車は限定的となります。
そうすれば売れ行きに影響します。と言う訳で、パワードサブウーファーは小型が多くなります。
小型のエンクロージャーにするなら、スピーカーユニットも小口径となり、低音のより低い部分は限界を超え、歪みが発生します。その為、歪みが出ないように、“サブソニックフィルター”と言う超低音をカットする機能が付いたものが多くなります。
サブソニックフィルターのカットオフ周波数は、40Hzくらいの場合が多く、これでは、せっかくの超低音が台無しになってしまい。サブウーファーのHiFi的効果をほとんど発揮できません。
しかし中には超低音も再生できるパワードサブウーファーが存在します。
低価格でもいいので、
良質のユニット型サブウーファーを選ぶ。
パワードサブウーファーがダメなら、ユニット型サブウーファーを購入し、お店でエンクロージャー(ウーファーボックス)を作る、いわゆる「カスタムサブウーファー」がお勧めとなります。
ユニット型のサブウーファーは、後ほど詳しく説明しますが、16.5cmから38cmまでのものがあり、かつては46cmなんてのもありましたが、昨今あまり見なくなりました。
ユニットタイプのサブウーファーは、スピーカー単体で販売されているため、エンクロージャーと呼ばれる箱に入れて使用しなければなりません。エンクロージャーについて、詳しくは末尾の方に記載していますので参考にされてください。
ところでこのエンクロージャー、これが結構な大きさとなるため、ラゲッジスペースをできるだけ潰したくない人にとって、サブウーファーを導入することへの躊躇につながっているのではないでしょか。しかしそれにも解決策はあります。先へと読み進みください。
サブウーファーの選び方。
では、サブウーファーの選び方を解説いたしましょう。
サブウーファーは、音色にはあまり寄与していない。
音色は、ハーモニクスで決まります。
例えば、ピアノの100Hzとベースの100Hzは、同じ音階ですが、誰が聴いても違う音です。
自然界の音は、いくつかの周波数で成り立っていて、一つの周波数(単音)と言うのはあり得ません。いくつも重なり合った周波数が絶妙に合わさって、心地よい音色を奏でています。その中でも、最も低い周波数が“基音”と呼ばれていて、音階を決めています。
その基音の整数倍に当たる周波数が、ハーモニクスとして音色を決定しているわけです。
例えば先ほどの100Hzであれば、200Hz、300Hz、400Hz、と言った具合に。またハーモニクスはかなり高次まで及んでいて、低音楽器といえども、そのハーモニクスは高音域にまで達しています。
先ほど例に挙げたビアノとベースでは、はっきりと音色が違うものの、ハーモニクスは同じです。基音もハーモニクスも同じなのに、明らかに音色が異なるのは、ハーモニクスの分量が異なるからです。
先ほど例に挙げたビアノとベースでは、はっきりと音色が違うものの、ハーモニクスは同じです。基音もハーモニクスも同じなのに、明らかに音色が異なるのは、ハーモニクスの分量が異なるからです。
例えは正しくないかもしれませんが、鳥の煮込み料理を作るときに、砂糖大さじ一杯と塩少々を入れた場合と、塩を大さじ一杯と砂糖少々入れた場合とでは、全く異なる味になります。これと似たようなものですね。
カーオーディオに於けるサブウーファーは、一般的に100Hz以下で再生されます。という事は。ハーモニクスがほとんどないという事になります。
ハーモニクスが無いという事は。音色を決める要素がほとんどないという事であり、サブウーファーの音色決定要素は、フロントスピーカーと比べ、極めて少ないという事が出来ます。
では、何を持って、サブウーファーを選択したらよいのでしょうか。
音色の面では、次のような要素があります。
・スピード感があるかどうか。
・低音に閉まり感があるかどうか。
・重低音型か、
・リズム感型か・
こんな感じです。
この要素の中でも、低音の閉まり感とは、音が「ドンッ!」となって、しっかり止まった感じがする状態を指します。これが音源には「ドンッ!」としか入っていないにもかかわらず、「ドゥ~ンウゥ~ンウゥ~ンウゥ~ン」と長く伸びたように聴こえるものが“閉まり感のない低音”と呼ばれます。この原因は、エンクロージャーの容積が大きすぎるか、若しくは、サブウーファーの設計が悪く、エンクロージャーを大きく設計しないと超低音まで伸びないことにあります。
音に閉まり感のないサブウーファーは論外ですので、好みで選ぶという性質のものではありませんが、それ以外の要素を好みとして選択基準に持つと良いと思います。
〇スピード感型のサブウーファー
〇重低音型のサブウーファー
〇リズム感型のサブウーファー
では、それぞれの要素について、解説して行きましょう。
【スピード感型のサブウーファー】
このカテゴリーのサブウーファーは、ともすると高価格帯になりがちです。
スピード感とは、過渡特性のことで、アンプからの入力に対し、反応が速いことを意味します。そのためには、振動板を軽くせねばならず、しかし軽くすると超低音まで伸びなくなります。この矛盾を補うのが強力な駆動回路で、マグネットと、ボイスコイルの磁力(BL)が非常に大きいのが特徴です。つまり、スピード感を上げるには、物量を投入せねばならず、必然的に、価格は高めとならざるを得ないわけです。
しかし過渡特性の良いサブウーファーは、フロントスピーカーとの繋がりも良く、理想とされる、いわゆる“軽い低音”を再生するためにはこのタイプでなければならず、ハイエンド嗜好の方は必須と言えるかもしれません。
【重低音型のサブウーファー】
このタイプのサブウーファーには、高いものから安いものまでありますが、音の鳴り方は“柔らかい低音”という感じになります。
「ドスッ」という感じよりも、「ドンンン!」とか、「ボ~ン」という感じの柔らかい音に聴こえます。例えるなら、レゲェの低音、スロージャスのウッドベースの音、そんなイメージでとらえていただければ近い感じになります。
このタイプは、音楽ジャンルに関わらず、柔らかい低音がお好きで、深い鳴りっぷりを嗜好される方に向いていると思います。
また、価格の差は、耐久入力の差とも言えます。耐久入力の高いサブウーファーはそれだけ大きく入力できますので、低音を大きくしたい方は耐久入力の高いモデルを選べばよいと思います。
【リズム感型のサブウーファー】
これは、非常に閉まり感の強いサブウーファーだという事になります。判りやすく言うと“硬い低音”です。
「ドーン」と響くよりも、「ドン!ドン!ドン!」とリズミカルな低音となるのが特徴です。
また、低音の低さ、要するに“超低音”も失ってはならないので、硬すぎてもダメです。
このタイプのサブウーファーは、ダンサブルな音楽やロック系などには抜群で、また不思議なことに、J-POP系にもよく合います。それも音楽ジャンルは問わずに。
私の思い込みですが、日本人特有の乾いた感じの声に、硬く閉まった低音が合うのかもしれません。
ジャズやクラシックなどを嗜好される方も、弦のタッチや音階などが明瞭に聴き取れる音質を好まれるなら、こちらのタイプが良いと思います。
サブウーファーの口径はどう選べばよいか。
サブウーファーの口径には16.5cm(6.5インチ)、20cm(8インチ)、25cm(10インチ)、30cm(12インチ)、38cm(15インチ)などがあります。
基本的なスピーカーの性質通り、サブウーファーでも口径が大きいほど、より低い音が再生できるようになり、より小さいものはあまり低い音が出せないという性質があります。
この図の下側の周波数は、口径別の標準的なF0(Fs:最低共振周波数)を表しますが、
最低共振周波数よりも低い音は出ないのではなく、音量は減衰しますが、概ね、F0の0.5オクターブ(低音が低い設計だと1オクターブ)下までは再生可能です。つまり、とある25cmサブウーファーのF0が35Hzだったとした場合、その0.5オクターブ下とは、約25Hz(F0周波数×0.75)あたりまでは、聴き取ることが出来るという事になります。
ところが、口径が同じなら、どれも同じくらいの低音しか出ないのかと言うとそうではなく、同じ口径でもより低い音まで再生出来るように設計されたものもあります。その場合は概して音量が犠牲になります。
要するに、“より低い音まで出させようと設計すれば、音量が小さくなる”というわけです。
という事は、16.5cmでも20cm並の低音が出る奴もあるという事だし、20cmで25cm並の低音、25cmで30cm並の低音、30cmで38cm並の低音が出せるサブウーファーもあるという事です。ただ音量が少し小さくなるので、出力の高いアンプを用いるか、二個使うというシステムになるでしょう。
ラゲッジスペースをどこまで犠牲に出来るかで、選ぶサブウーファーの口径が変わる。
サブウーファーを装着するときに、最も気になる事って何でしょうか。
ほとんどの方が、車室内のスペース、特にラゲッジスペースを、どのくらい犠牲にしなければならないのかという事ではないでしょうか。
これは、お車をどのような用途で使用されるのか、または、高音質のために、どれほどのスペースを犠牲にしても良いとお考えなのかと言った、個人のライフスタイルと、考え方の相違が大きいのだと思います。
そこで、各口径別に、平均的なエンクロージャーの容積を図にしておきます。このくらいのスペースが取れるかどうか、または、荷台にこのくらいの大きさのものを置いても大丈夫か、と言う観点から検討してください。
※Btとは板厚のことです。
〇16.5cm用、エンクロージャー 約6L
〇20cm用、エンクロージャー 約10L
〇25cm用、エンクロージャー 約18L
〇30cm用、エンクロージャー 25L
〇38cm用、エンクロージャー 45L
このように、口径が大きくなると、それに合わせるエンクロージャー(箱)も随分と大きくなります。
荷台の小さな軽自動車や、出来るだけスペースを犠牲にしたくない方などの場合、16.5cmか20cmのもの、それもできるだけ低い音が伸びるように設計されたものを選ぶとよいでしょう。
若しくは、カロッツェリアのサブウーファー、TS-W2520とエンクロージャー、UD-W250D の組み合わせのように、25cm口径でも、スペースを犠牲にしないサブウーファーを選ぶという手もあります。
本格的な低音を望む方は、スペースの犠牲はやむを得ないと判断すべきでしょう。「二兎を追うものは一兎も得ず」と言いますから。
しかし、後で説明する“ヒドゥンインストレーション”と言う手法を用いれば、ラゲッジスペースを最大限犠牲にせず、大型のサブウーファーをインストールすることが可能になります。
フロントスピーカーとのバランスを考えて、サブウーファーを選ぶには。
ホームオーディオなどでは、メインとなるスピーカーの口径に合わせてサブウーファーの口径を選択すべしと言う解説をよく見かけます。これに倣えば、カーオーディオで最も多いフロントスピーカーの口径、17cmには、25cmか30cmが合うという事になります。
実際、それらの口径は、17cmフロントスピーカーとの相性が最も良く、スピード感が一致するため、エンクロージャーがラゲッジ(後方)にあっても、デジタルプロセッサーを用いた調整にて、低音をフロント側に定位させることが容易になります。
しかしながら、30cmだと、エンクロージャー容積が、25cmのものと比べ、極端に大きくなることがあり、車室内スペースを大きく損なう事があります。
従って、25cmが最も合っているという事が言えます。
事実、それを反映してか、実売されているカー用サブウーファーには25cm口径のものが圧倒的に多く、次いで30cm、20cm、38cmの順で、16.5cmは、よほどスペースのない車か、スペースを極力犠牲にしたくない方への専用となることから、それほど多く発売されてるわけではありません。
サブウーファーの選び方まとめ
〇スピード感型、重低音型、リズム感型のサブウーファーから好みで選ぶ。
〇フロントスピーカーが17cmであれば、基本的には25cm口径のものが理想。
〇ラゲッジスペースをあまり潰したくない時は、小容積エンクロージャーで済む25cmか、20cm。
〇フロントセンター、ダッシュ下などに装着したい場合は、20cmか16.5cm
〇より低い音がお好きな場合は、30cmを選ぶ。
〇予算に応じて選ぶ。
お薦めサブウーファーのご紹介
ロックフォード・フォズゲート パンチシリーズ 25cmサブウーファー
リズム感をしっかり出せる、ダンサブルな音楽に最適!
最近のアメリカ製サブウーファーのトレンドは、重い振動板を用いて超低音と重低音を再生できるようにした上で、圧倒的な駆動力をもつ、強力なボイスコイルで、振動板の重さをものともせず、ハイスピード・ハイレスポンスにサブウーファーを動かす方法が主流のようです。
中でもロックフォード・フォズゲートの現行モデルサブウーファーは、その設計思想を最も理想的な形で体現している製品だと思います。
このサブウーファーは、できるだけ駆動力の高い、強力な電源部を持つアンプで駆動するほど、その真価を発揮します。ある意味、パワーアンプのサブウーファーに対する向き不向きがハッキリと出るサブウーファーだと言えるでしょう。
駆動力の秘密はダブルボイスコイルで、通常は一つしかないボイスコイルが二つ付いている為に、圧倒的な駆動力が発揮できます。ダブルボイスコイルは略してDVCと表記されますが、それに対しボイスコイルが一つしかないものをシングルボイスコイル、略してSVCと言われます。
振動板重量を重くして超低音を狙った設計である為、選ぶならDVCの方だと思います。
写真のものは25cm口径です。ラインナップは20cm、25cm、30㎝、38cmと有ります。
30㎝や38cmも十分使えますが、更に振動系が重くなりますので、それだけ駆動力の高いアンプが要求されます。
P2D4-10は、安価で高性能なサブウーファーですが、ご予算に少し余裕のある方であれば、より高性能なP3D4-10の方が良いと思います。
ロックフォード・フォズゲート パンチシリーズ 20cmサブウーファー
20cmサブウーファーで、超低音再生が可能なものは非常に少ないと思います。
理由はいくつか考えられるのですが、第一に、超低音まで再生するには口径が小さすぎる事。次に、特に輸入物に多いのですが、サブウーファーでありながら、ドアに取り付けてミッドバスとして使用する事も想定し、ワイドレンジに設計していること。この二つの理由が最も大きいと思います。
ロックフォードのP2D2-8は、20cmサブウーファーでありながら、30Hz以下の信号が音波になって聴こえて来る、非常に稀な20cmサブウーファーだと思います。
超低音再生を可能としている理由は、ワイドレンジ再生を捨て、純粋にサブウーファーとして設計していること。つまり振動板重量を重くしている事によります。更に、外観を見てすぐ判るのはストロークが大きい事。
どこまで低い音が出せるかは、1回のストロークで動かせる空気量で決まります。口径が小さい、即ち振動板面積が小さいならば、大きくストロークさせて空気を動かす量を増やせばいい訳で、これはそれをそのまま実現しているサブウーファーなのです。
ストロークが大きいと、それだけ歪みも増します。そこで、こいつにもDVCを持たせ、強力な駆動力で正確な振幅をさせる事により、大ストロークでも歪みの少ない音を実現しています。
エンクロージャー容積も、小さくて済みますので、スペースユーティリティを考える方には最もお勧めのサブウーファーではないでしょうか。
カロッツェリア TS-W2520 25cmサブウーファー
スペースユーティリティは抜群、それでいてローエンドまで伸びる傑作!
パワードサブウーファーではなく、本格的な超低音再生が可能なサブウーファーが欲しい、しかし設置スペースは小さな方が良い、しかも出来るだけ格安でと言うご希望であればベストな選択がこれだと思います。2014年の発売以来、エモーションでも注目のサブウーファーです。シャロータイプ(奥行きが小さい)設計であるため、省スペースは実現できているものの、重低音は本格的なサブウーファーには少し及びません。それでもパワードサブウーファーとそれほど変わらない大きさで、30Hz以下の超低音を再生でき、しかもスピード感もある。こんなに使えるサブウーファーはそうないでしょう。
ダウンファイヤリング方式と言って、サブウーファー面を下向きに設置する方法が基本(無論、上向きでも横向きでも構いませんが)従って写真のように、上に荷物を置いても全く問題ありません。20cm、25cm、30cmのラインナップがありますが、超低音とスピード感のバランスを考えると、25cmのTS-W2520がお勧めです。また、20cmのTS-W2020は、車種によってはシート下設置が可能となる場合もあるため、パワードサブウーファー的設置も可能です。
JL AUDIO サブウーファー
世界で最もヒットしたサブウーファー
サウンドクオリティ用サブウーファーとして名高いJLオーディオの特徴は“軽い低音”だと思います。
昔から、“重い高音、軽い低音”と言う言葉は、再生することの難しい例えとして用いられてきましたが、JLサブウーファーは明らかに軽い低音を狙って作られたと考えられます。
決して鈍重にはなりすぎず、それでいて“ふっと”感じる超低音、JLのサブウーファーの音はまさにそんな感じなのではないかと思います。
MOREL(モレル) Primo 106
重低音型サブウーファーの最右翼
モレルのサブウーファーは、重低音型ですが、他のメーカーよりも更に重心が低く、重く、そして柔らかい音がします。
この音が迫ってくる感覚は、非常に心地よく聴こえ、時に癒し系でもあり、時にはエキサイティングな高揚感を呼び起こします。重低音がお好きな方には、まずもって、ベストな選択ではないでしょうか。
グランド・ゼロ GZUW10SQXサブウーファー
今恐らく、世界一サブウーファー作りが上手いと思うメーカーの傑作!
多数のスピーカー、サブウーファーをリリースするグランド・ゼロは、それぞれの方向性が明確で、種類が多くとも選びやすいという印象があります。
GZUWはサウンドクオリティシリーズと表記されていますが、音質は柔らかく、それでいてかなり低い所まで十分に伸びています。
GZHWは重低音型。30Hz以下のローエンドがスムースに聴こえてくるところが特徴です。
驚くべきはその価格。音を聴いた時、倍以上の値段のものかと思いました。
エモーションに於いて、エンクロージャーを作成し装着する、いわゆるシステムサブウーファータイプでは、最も安価に、最も良い音を作れる傑作だと思います。
グランド・ゼロ GZNW6.5 16.5cmサブウーファー
最も小口径にして、ローエンドまで伸びる、めったにないサブウーファー
フロントスピーカーと変わらない6.5インチ(16.5cm)であっても、ストロークと振動系重量を増やせばサブウーファーとしても使うことが出来るようになります。
車の軽量化やスペースユーティリティの確保などのため、昨今では様々なメーカーより6.5インチサイズのサブウーファーが発売されていますが、その中にあって、このグランド・ゼロ、GZNW6.5は群を抜いた存在だと思います。
適切に設計されたエンクロージャーに入れられた本機を31バンドスポット信号で確認すると、20Hzは音波になっていなくても、25Hzからははっきりと音が耳に聞こえてきます。
これは私の知る限り、他の16.5cmサブウーファーでは感じられなかった現象です。
いずれにせよ、その小さな駆体を最大限に活用するなら、フロント設置が有効です。
ダイアトーン SW-G50 25cmサブウーファー
スピード感、ローエンド、全てにバランスの取れたハイエンドサブウーファー
日本製の、ユニット型サブウーファーは、押し並べて25cmが多く、それ以外の口径はあまり見かけません。
25cmと言うのは、ミッドバスの17㎝に合わせるのに、最もバランスが取れている口径だと言えるでしょう。従って日本のメーカーが、サブウーファーを作るなら25cm一種類に絞り込むと言うのも頷けます。
元より、日本製サブウーファーはアメリカのそれとは設計思想が異なるようです。
アメリカ製のように、振動板重量を重くし、重低音、超低音再生を可能としつつ、ドライブ系のパワーを上げてスピード感を持たせているのとは対照的に、日本製はほとんどがSVCですが、マグネットが大きく、駆動系はかなり強力です。
それが、海外製に比べると軽いコーン(振動系重量)を強力にストロークさせます。
そうすることで、スピード感と超低音を両立しているわけです。
ダイアトーンSW-G50は、Lo-Qタイプと呼ばれるサブウーファーユニットです。
これの特長は、駆動力のあまり無いパワーアンプでも十分に超低音を再生してくれる点、それとエンクロージャー容積が異なっても、あまり音質が変化しない点が挙げられます。
エモーションのテストでは、最小7リッター程度のエンクロージャーでも、良好な超低音を再生してくれました。
カロッツェリア TS-W1000RS 25cmサブウーファー
究極のハイスピードと、20Hzまでの再生を狙った、ハイエンドスピーカー
カロッツェリアのハイエンドスピーカー、RSシリーズのサブウーファー、TS-W1000RSです。
このサブウーファーは、初めから20Hz再生を狙って設計されており、またカロッツェリアの設計思想でもある、“ハイスピード&高解像度”も実現しようとし、それら矛盾する二つの要素を、完全にバランスすると言う思想の元に作られたものです。
従って高音質再生のサブウーファーというカテゴリーに於いては、現在他の追随許さないと言っても過言ではないでしょう。
このサブウーファーの外観から見て取れる、最も大きな特徴は、振動板にクロスカーボンを採用している点だと思います。
カーボン素材は、非常に軽量な上、合成が高く、スピーカー振動板素材としては最適なのですが、反面加工性が悪く、コンマ数ミリの誤差が許されない高級スピーカーにあっては、大変扱いにくい素材でもあります。
しかしカロッツェリアは、この問題を解決したようです。それはTS-W1000RSの音質が証明しています
ここでは、「超低音は再生出来ているけど、スピード感がいまいちだよなぁ、」とか、「耐久入力が低くて大きな音は出せないけど、超低音もスピード感もいいんだけどなぁ、」などと言った、“ちょっと足りない”サブウーファーであっても、価格が異様に安いとか、極めて使いやすい、手軽、などと言った、音質以外のメリットを持つサブウーファーをご紹介します。
フロントスピーカーと異なるブランドのサブウーファーを付けても
大丈夫なのだろうか?
良いスピーカーの要素とは、様々なものが挙げられますが、大きなものの一つは、“ハーモニクスのズレ”が少ない、と言う事が挙げられるでしょう。
ハーモニクスとは高調波の事で、100Hzに対し、200Hz、300Hz、400Hz、といった具合に整数倍となる周波数の事を言います。
スピーカーの音が悪くなる要因に、このハーモニクスのタイミングがずれると言うものが有ります。これはとりもなおさず、スピーカーユニットが広い帯域を担当するほど、その良し悪しが顕著になると言う事を示します。
またこのズレは、スピーカーの音色の個性も表しており、様々な周波数のズレの違いが、スピーカーの音色の特長と繋がっています。
ところがサブウーファーはどうでしょう。
サブウーファーを50Hzから上の音をカットして使った場合、人間が聴き取れる最も低い音と言われている20Hzを基音とした場合のハーモニクスはいくつありますか?
答えは40Hzだけです。
つまりサブウーファーはハーモニクスをほとんど再生していないのです。
これがどういう事に繋がるのかというと、
“サブウーファーには音色の違いがあまり無い”と言う事になります。
サブウーファーには微妙な音色の違いや印象の違いと言うよりも、“鳴りっぷりの違い”の方がより重要になります。
つまり「ズ~ン」と響くサブウーファーや「ドン、ドン」とリズム良くなるサブウーファーと言った具合、或いは音が大きいとか小さいとか。
要するに、超低音まで再生出来て、締まり感があってリズミカルに音楽を刻み、フロントスピーカーに遅れないようにレスポンスの良いサブウーファーだったら、何でも良い訳です。
サブウーファーがフロントスピーカーと別のブランドであっても、全く気にすることはありません。それよりも、本当に良いサブウーファーを選びましょう。
サブウーファーに適したパワーアンプとは。
先ほども述べましたが、ハーモニクスがずれることで音が悪くなると言うのは、アンプにも当てはまります。
ハーモニクスのずれが少なく、どの周波数に於いても均等に出力を発揮できると言うのは、良いアンプの重要な要素です。
しかしサブウーファーは広い帯域を再生しません。
従って、パワーアンプにも広帯域再生は不要で、必然的にハーモニクスのずれを気にしなくてよくなります。
サブウーファーに適したアンプとは、フロントスピーカーよりも、遥かに負荷の大きい、重いものを動かす訳ですから、“しっかりと動かして、しっかり止める”能力を持ったアンプだと思います。
そのようなアンプとは“D級”アンプです。
D級アンプは、電源利用効率が良い為、小型軽量でありながら、大出力を発揮できます。
一般的なAB級のパワーアンプで、同様の大出力を得ようとすれば、それなりに高価になります。従って、サブウーファーにはD級アンプを選びましょう。
では、サブウーファーに適したパワーアンプをご紹介してきます。
僅か225mm(W)×50mm(H)×104mm(D)という超小型の体躯から、ブリッジ時600Wものパワーを発揮するアンプです。しかも価格はカタログプライスで税別30,000円と、このスペック、音質では恐らく最安値だと思います。
フルレンジとしてフロントスピーカーに使っても、素晴らしい音質を奏でます。
フロント用、サブウーファー用と、これをラゲッジに2~3台並べてインストールするのもカッコいいでしょう。低価格からハイエンドまで使える、最も汎用性の高いアンプです。
サブウーファーがSVC仕様ならブリッジ接続で使用し、DVC仕様なら、2ΩDVCサブウーファーを選んで、2ch仕様で接続した方が高効率です。
サブウーファー専用、モノラルパワーアンプです。D級モノラルとしては、恐らく最安値ではないでしょうか。カタログプライスは税別20,000円です。
安くても出力は大きく、サブウーファーを1Ωで駆動した場合は、800Wの出力を発揮します。従って、輸入物のDVC仕様のサブウーファーにはもってこいでしょう。
最も汎用性が高い、サブウーファー専用アンプといえます。
これらの他にも、良いサブウーファー専用パワーアンプは数多くありますが、ただ一点、安くて高出力と言う点を考えると、GM-D7100が最もお買い得という事になります。
米国、ロックフォード社の、サブウーファー専用MONOアンプです。
出力は4Ω時に300W、1Ω時に500Wと、カロッツェリアGM-D7100よりも低い数値ですが、駆動力が圧倒的なせいか、サブウーファーをこのアンプで鳴らした時の方が、遥かにパワフルに聴こえます。その代り価格は税別115,000円と、GM-D7100の20,000円に比べると遥かに高くなります。しかし価格向上分以上のパフォーマンスを発揮するアンプです。
名匠、ロバート・ゼフ博士が設計するアークオーディオの、サブウーファー専用、クラスD、モノラルアンプです。
アークオーディオパワーアンプの特徴は、何と言っても、他のメーカーでは見られない、強烈なダンピングファクターの高さでしょう。
ダンピングファクターとは、アンプのスピーカーを止める力を表す指数ですが、これが強いと、低音の閉まり感が増し、音色は硬い方向へと向かいます。
従って、「重低音は好きだけど、リズム感も欲しいんだよなぁ」とお考えの方にはお勧めです。サブウーファーは重低音型を選び、パワーアンプにこれを選ぶと、そのご希望が叶います。
超低音まで再生できる、現在唯一の小型パワードサブウーファー、カロッツェリアTS-WH1000Aを用いたサブウーファー追加プランです。
ケーブル類は付属のものを使用し、通常は助手席シート下に、シート下に取り付けるスペースの無い車の場合は、ラッゲッジに取り付けします。
取り付け時間も2~3時間ほど、手軽に良い音を得られるシステムです。
ただし、このシステムは、コンパクトカー以上の車で、17cmスピーカーが装着でき、尚且つ17cmスピーカーの最も低い音まで再生されている状況に於いては、余りお勧めできません。なぜならば、フロントの限界値まで低音が再生されている場合には、パワードサブウーファーではあまりにも役不足だからです。
フロントスピーカーの低音が伸びないドアの構造を持つ、軽自動車や四駆、或は特殊なドア構造を持ったスマート(車種)などといった車種の場合に効果的です。
システム2、本格サブウーファー格安システム
エンクロージャーと一体で販売されているロックフォードR1-1x10は、低価格ながら超低音が再生できるサブウーファーです。これにカロッツェリアGM-D7100を組み合わせ、低価格システムながら、十分な低音パフォーマンスを発揮します。
音質、タイプの異なる、2万円台中ごろのサブウーファーユニット三種類の中から自由にお選びいただき、低価格ハイパワーのパワーアンプ、カロッツェリアGM-D7100で駆動いたします。エモーションの音響加工、インストレーションを経て、あなたの車に理想的な低音を追加いたします。エンクロージャーの設置方法は脱着式半固定。大きな荷物を積むときは、容易におろすことが可能です。
MOD,1と同じ内容ですが、サブウーファーが3万円台後半のものに変更されています。
サブウーファーは値段が上がれば、耐久入力が大きくなり、マグネットの磁力も強くなります。従って音もより大きく、より低い音が出るようになり、スピード感も上がります。
更に良い低音をご希望の方にはこちらをお勧めいたします。
カロッツェリアTS-W2520と専用エンクロージャーUD-SW250Dとの組み合わせで、省スペース乍ら本格的な超低音が再生できるサブウーファーシステムのご提案です。
ラゲッジに積んでも上から荷物を載せることもできる上、エモーションでは脱着式半固定で設置しますので、引っ越しのお手伝いや良好などの際、大荷物を積むときなどには容易に降ろすことが出来ます。昨今、エモーションでも非常にご要望の多いサブウーファープランで、低価格ながら、十分にサブウーファーとしての機能を果たしてくれます。
また、小型であることから、ミニバンなどの運転席と助手席の間、要するにウオークスルースペースにも設置可能です。しかも踏んでも壊れないほど丈夫。
※更にハイパワーなパワーアンプをご希望の方や、お好きなパワーアンプがある方は、差額変更可能です。
グランド・ゼロGZNW6.5の小ささを活かし、サブウーファーフロントマウントのご提案です。料金に含まれるのは、箱型エンクロージャーまでで、設置例にあるようなダッシュとの一体化形成は、別途カスタム費用が掛かります。とはいえ、箱型エンクロージャーでも、センターコンソールやウオークスルースペースに入る形状で作成すれば、容易にフロントサブウーファーが実現できます。
※更にハイパワーなパワーアンプをご希望の方や、お好きなパワーアンプがある方は、差額変更可能です。
ハイエンド・サブウーファーシステム1 ダイアトーン
SW-G50
超低音とレスポンスを完全に両立させた、ダイアトーン、SW-G50を中核としたシステムです。パワーアンプは駆動力よりもクオリティを考え、PRS-D700を選択。
しっかりと低音を出していながら、その存在を完全に消し去り、あたかも前方はるか遠くから聴こえて来るような低音を再現できます。
サブウーファーはその存在を完全に消すことで、フロントステージの一部と化し、音楽に立体感を与えます。
エンクロージャーは脱着式です。
※更にハイパワーなパワーアンプをご希望の方や、お好きなパワーアンプがある方は、差額変更可能です。
ハイエンドサブウーファーシステム2 カロッツェリア TS-W1000RS
ハイエンドサブウーファー、カロッツェリアTS-W1000RSは、あまりアンプを選びません。サブウーファーとしては非常に軽い振動板を持つからです。加えて駆動系は、SVCでありながら非常に強力です。20Hzを再生する為に、高級部材と技術をふんだんに投入したサブウーファーだと言えます。
これを駆動するのは同社のPRS-D700、相性は抜群です。
このサブウーファーシステムを、あなたのカーオーディオシステムに加えると言う事は、空気の揺らぎまでもが聴こえてきそうなリアル感と臨場感を加えると言う事になります。
設置方法は脱着式です。
※更にハイパワーなパワーアンプをご希望の方や、お好きなパワーアンプがある方は、差額変更可能です。
更に良い音とするためのサブウーファーマウント方式(オプション)
1、ヒドゥンインストレーション
全て隠す(ヒドゥン)事からこう呼ばれます。
スペアタイヤスペースにエンクロージャーを入れ、ラゲッジをフラットにします。
本来は、ラゲッジスペースを有効利用する為に考えられた方法ですが、ラゲッジフロアをフラットにすることで、広い反射面が形成されます。それにより、バッフル効果を得る事が出来、低音の解像度が上がります。
また音波がエンクロージャーの後ろ側に回り込まない為、音圧も1.5倍ほど大きくなります。
サブウーファーレイアウトとしては、最も音響的に優れたレイアウトと言えますが、費用が掛かる点、振動がフロア鉄板に伝わり易い点、スペアタイヤスペースの無い車は施工が難しい点などが欠点です。
追加料金 スタンダード¥132,000 プレミアム¥220,000
2、サイドインストレーション
ラゲッジサイドに取り付けするマウント方式です。
この方式は、スペアタイヤスペースの無い車でも、ラゲッジスペースの減少を最小限に抑える事が出来ます。また、音質面でも、後ろに回り込む音が無いので、音圧は上昇し、バッフル効果も多少望めますので、音質も向上します。
更に、ステレオサブウーファーと組む際にも有利なマウント方式です。
一方で、エンクロージャー容積があまり多く取れない事から、選べるサブウーファーユニットは限定的となり、費用も掛かります。
追加料金 ¥132,000(一か所:ステレオサブウーファーの場合は二か所になります)
サブウーファーの事をもっと知りたいと言う人の為に
サブウーファーの活用術
大きなエンクロージャーと小さなエンクロージャー
サブウーファーはエンクロージャーに入れて使用する事を想定し、設計されています。
エンクロージャーは密閉された箱である為、内部には“空気のバネ”が発生します。
サブウーファーは、この空気のバネが加わる事を想定して、サブウーファー自体が持つバネの力を弱めに設定されています。
1、まずは、サブウーファーユニットの中心からリスナーまでの距離を正確に測り、タイムアライメントにインプットします。
前提条件として、フロントスピーカーは既に調整済みとします。
2、サブウーファーのクロススロープを決めます。
フロントスピーカーを鳴らした状態で、スロープと位相切り替えを同時に行って行きます。
位相がNOR(正相)時とREV(逆相)時で、音量の変化が最も大きかったスロープが正しいスロープです。
位相の状態は“音が大きくなる方”が正解です。
3、サブウーファーのゲイン(音量)を調整します。
4、サブウーファーのタイムアライメントを微調整します。
サブウーファーは、そのイメージとは裏腹に、音に潤いと広がりと臨場感を与え、音楽をより生々しく聴かせてくれる能力を持ちます。
それを実現するためには、超低音まで再生できる能力を持ったサブウーファーを、適切な容積のエンクロージャーに入れて、適切に取り付けられることで超低音を再生できるようにし、またそれを完全にフロントの音と一致させる調整テクニックもってして、初めてそのHiFi的効果を発揮します。
私がサブウーファーの音質的優位性に気付き始めたのは、ホームの大型スピーカーと小型スピーカーの違いを聴き比べるようになってからでした。
大型スピーカーと小型スピーカーの違いは、音場の大きさやスケール感だけではなく、何か、もっと別のものが違うように感じたからです。
そこでホーム用の小型スピーカーに、簡易的にサブウーファーを取り付け、位相が一致するまで色々と試行錯誤をしたところ、大型スピーカーの雰囲気に近付ける事に気付きました。
そこでカーオーディオでも、もっと積極的にサブウーファーを活用できないか、より厳密に、フロントスピーカーと位相を一致させることで、ホームの大型スピーカーの雰囲気に近付けることはできないか。そうして様々なテストを繰り返すうち、超低音の重要性に気づく事になります。
〇サブウーファーを音楽再生全体の音質向上に役立てるためには、
1、超低音が再生でき、好みに合う、良いサブウーファーを入手すること
2、正確に設計された、剛性の高いエンクロージャーに収めること。
3、床が頑丈な個所に設置すること
4、駆動力の高いアンプを用いること。
5、何よりも、デジタルプロセッサーを用いた調整にて、フロントの定位位置と完全に一致させること。
これが完成すれば、目の前に広がるリアルなサウンドステージを作り出すことが出来ます。
高音質で音楽を楽しむ事がお好きなカーオーディオファンの皆様、超低音を再生できるサブウーファーを活かして、より感動的に音楽を楽しんで見られませんか。
TEL 092-939-0789