春よ来い。
大きな公園に行くと、季節に沿った花達が太陽に向かって咲いており、久しぶりにカメラを向けたくなります。
しかーし、ワタクシ花粉にめっちゃ反応するタイプなので、目カイカイ。鼻ムズムズ。
盛大に反応する時期は、それっぽい物を見るだけでプラシーボムズムズが始まるので困ったもんです。
昼間は上着を脱ぐ程の暖かい日が続いていましたが、また寒くなるらしい。
ゆうて2月ですもんね。今年は暖かい冬でございます。
こんにちは、しらちゃんです。
さて本日は、フォルクスワーゲン ゴルフ7.5R。
輸入車の中でも入庫率の高いゴルフです。
大なり小なりシステムは違えど、結構な台数をこなしているので慣れたもんです。
”なんでこげんな構造やねん!”とも言わなくなりましたね。
ワーゲンは純正オーディオがグローブボックス上部にある事が多いので、純正の信号取るのが実は楽だったりします。
そんなゴルフに、
カーオーディオはDSPがマストですよ!という事で、
HELIX DSP MINI MK2
スピーカーは特にボーカル物を気持ち良く聴ける
MOREL TEMPO Ultra 602 MK2
パワーアンプはコンパクトでありながら力持ち。
ETON POWER220.4
これらをインストールしていきます。
ヘッドユニットは純正オーディオ。
近頃の純正オーディオは、何かしら位相が捻じ曲げてあったり、強制EQが入っていたり、強制ラウドネスが入っていたりして、もはや普通の音が出ていない状態のものが多いのですが、
このゴルフのオーディオは”垂れ流し”
”垂れ流し”という言葉を良い意味で使うという、何とも不思議な時代でありますが、要らん事してない純正が結果的にオーナーが気持ち良く使える仕様であるという事です。
純正状態で満足出来ればそれで良いし、カーオーディオのグレードアップする際も邪魔にならない。
結局、車を買った人が決める事なので、初めから付いてるものを使える。という点は良い事だと思います。
そんなわけで、今回は外部入力は使わず、純正オーディオで良い音が出るシステムを構築します。
その純正オーディオから頂いたスピーカー信号をDSPに入力し、
スピーカーの距離差を埋めるタイムアライメントや、ツイーター/ウーファーの帯域割り当ての制御等をデジタル的に行います。
DSPとは、デジタル シグナル プロセッサー ですので、文字通り音を弄る事が仕事です。
スピーカーの中央で音楽を聴けない。音を反射するガラスに囲われている。など、オーディオ環境としては過酷であるカーオーディオでは、DSPを用いた音響調整でサウンドが天と地ほど変わります。
DSPの音質は、中に入ってるデジタル信号をアナログ信号に変換するDACだったりが影響する事はもちろんですが、処理をするCPUの性能も音質に直結します。
このCPU部分は見落とされがちなのですが、
DTMや動画編集だったりの重たい処理をすれば動作が重くなるPC同様に、DSPのCPUがボロいとEQ等を触れば触るほど演算負荷がかかり、音質低下を招きます。
この為、”EQやら触ると音が悪くなる!”という言葉が世を歩いているわけなのですが、勘違いしてはいけない事は、EQを触ってはいけないわけではない事です。
というかEQを触らないと良い音にはなりません。
ドアに装着されている純正スピーカーを社外品の高品質なスピーカーに変えたとしても、
スピーカー背面にある平行面による影響や、FR車ならセンターコンソールとの反射だったり、座席や内装の吸音効果であったり、窓ガラスの反射による影響だったりで、耳に聴こえる頃には、ひっちゃかめっちゃかになっているんです。
これを改善する為には、
デジタル的にEQで補正するか、物理的にスピーカーをコッチ向けたり内装を捨てたりしなければならず、工賃と普段使いとを考えると前者を取るのが一般的です。
ここでそのひっちゃめっちゃかになっている周波数がピンポイントである事は注目すべき点です。
1KHzはおかしいけれど、800Hzと1.25Hzは正常。って事がよくあるわけです。
なので、グライコ。
でもグライコは演算負荷が重い。
ということは、
EQを触っても音質劣化を感じない高性能なCPU積んでれば良いんじゃね?
という話になるわけで、価格調整の為にチャンネル数やDACの変更はしても、CPUだけはハイスペック品を載せているAudiotec Fischer製のBRAX/HELIXブランドのDSPを多く取り扱いしている次第です。
”処理落ちによる音の差”って、誰でも分かるぐらいの違いがあるんですよね。
動画編集していると、カックカクでラグいPCを窓から捨てようごとあるのと同じです。
ゲームしていると、FPSが18ぐらいしかでず画面殴りたくなるのと同じです。
DAPでサブスク聴こうと思ったら、アプリが立ち上がるまで1分ぐらいかかって、やっぱり窓から捨てようごとあるのと同じです。
この手は”スペック”が大事です。
今回インストールさせて頂いた、HELIXブランドの単体機DSPの中で最も安価なモデルとなるMINI Mk2であっても、20Hz~20KHzの30バンド (+12db -30db ”0.1dbステップ”)です。控えめに言って、めちゃめちゃ使えます。音質改善にとても役に立ちます。
この機能が必要と分かっているからこそDSPメーカーもその機能を搭載し、見やすく触りやすいUIを作り込んでいるのだと思います。
そんなDSPは、
さぁインストーラーさんよ、狂ってるところは好きなだけ戻せ。あとは俺に任せろ。
って言ってくれてるようなものですから、こっちも容赦なくいきます。
画面上だけみれば血の気が引くような上げ下げ具合。調整が終わった時、EQオンとEQオフを聞き比べます。
<EQオフ>
ボーカルがボケボケ。
余韻が左が大きく右が小さいと不自然。
男性ボーカルと女性ボーカルの位置が異なる。
口元が台形。
<EQオン>
歌いだしで、パキンと表れるボーカル。
男性も女性もドッシリとブレない。
ボーカルの芯を中心にアンビエントがフワッと現れる。
声の張りによって響きも変化する。
リアルな口元が見える。
オンが自然ですよね。
ちなみに微妙な位相もコントロールしながら調整しているので、手前味噌ですが難易度は超上級です。
続いてAピラーワンオフで装着したテンポTW。
モレルのツイーターは小ぶりながら高性能な製品が多いです。
テンポTWもソレに当てはまります。
高音域は人間様が感じ取りやすく、好みが強く出る部分です。
シッカリ!クッキリ!ソースそのままに!なツイーターは、輪郭クッキリな分、音が鋭くなります。
シットリ!甘く!艶やかに!なツイーターは、音が柔らかい分、輪郭が甘くなります。
この間を狙った製品も数多くあり、このテンポも間に当てはまる製品ではないでしょうか。
輪郭が甘かろうが、辛かろうが、ツイーターの取付位置と角度が重要な事には変わりありませんので、音響学と経験から導いた、車別の適した角度に向けて埋め込み整形しています。
ドアです。
ドイツ車のドアは日本車のドアと異なり、剛性がある車が多いです。
ドア剛性は音質にもメリットがあり、スピーカーの発音が良くなります。
しかしながらスピーカーが鉄板にくっついている事には変わりません。
ですのでドア防振はやはり必須でございます。ビビリますからね。
ドア防振は、外鉄板に急所を狙ってピンポイントで制振し、スピーカーが付く内鉄板は全面にブチル系防振材の銀のヤツで施工しています。
表面がボコボコになっていますが、貼る前の防振材は表面ツルツルです。
施工時にボコボコになっているんですね。
ブチくらしているんです。圧着ですね。
ペタッと貼って、ヘラでシゴいても浮く部分や付きが甘い部分が出てくるので、圧着による効果は聴いてすぐ分かる程の差がでます。
車種により凹凸の具合や、サービスホールの具合が異なるので、使う工具は分けていますが、殆どが小さなトンカチでコンコンコンと叩きまくっています。Metallica好きのギタリストの右腕に”メタル筋”が付くように、エモスタッフは”防振筋”が付いていると思います。
内張り裏にもピンポイントで防振処理を行い、戻して元通りとなります。
パワーアンプはETONのPOWER220.4を選択。
D級なのでパワーがあり、このサイズで145W×4です。
近頃のD級は本当に音が良いですね。
小型でハイパワーなだけではなく、音を支配しすぎずスピーカーの良い所を伸ばすような印象。
シンプルに、そのスピーカーの音が良くなった。と感じれるアンプです。
価格も異なりますので、当然ながらプランのセットアンプよりも良い音になります。
最後に音響調整を施して納車となります。
DSPにはアンプを内蔵しているものもありますが、
エモーションでは、特にご要望ない限り単体機をオススメしています。
パワーアンプ別体の単体機を勧める理由は、
パワーアンプが如何に音に影響するかを知っているからこそ、将来後悔してほしくないからです。
パワーアンプは、時にスピーカーを別物に変えたかのように音を変えます。
これは、音色を変えているのではなく、スピーカーそもそもの良い部分をより良くしたり、不満な部分を良くしたりと、スピーカーとアンプの組み合わせにより、価格以上のサウンドを引き出す事が出来ます。
そんなパワーアンプですが、
エモーションのDSPプランでは、初期費用を抑える事、取付性や音質、そして価格を考慮してALPINE KTP-600をセットとしています。
DSPで本当に音良くなるん?とか、
予算的にギリギリとか、
人それぞれ思う事はありますから、初期導入費用を抑えたい方であれば標準のKTP-600でも、DSPの恩恵は十二分にお感じ頂けると思います。
とはいえ、1度の施工でグンと音を良くしたい。とお考えの方であれば、初めからそのアンプを装着しておくと、KTP-600の費用が必要なくなりますので遠回りになりません。
パワーアンプについてのご質問で、
スピーカーが5万ぐらいだからアンプも5万ぐらいかな?
スピーカーが20万だからアンプも20万でないといかんのかな?問題。
アンプと言ってもピンからキリまでありますから、そりゃ悩むもんです。
これカーオーディオにおいては合わせる必要はありません。
ホームオーディオと異なり、スピーカーの口径が大方決まっているカーでは、
アンプが良くなれば音もその分良くなるとお考え頂ければよいと思います。
個人的に思うパワーアンプの面白さとしては、
古いアンプが必ずしも音も古い(悪い)、新しいアンプが音が良いとは限らない事。
ワタシの通勤車兼実験車には、現行アンプと、とっくの昔に生産終了した古いアンプが乗っていますが、いまだに現役。大切に使っています。その古いアンプとはシャンパンゴールドボディで金色の耳をしたヤツですが、やっぱりアレの音が好きなんですよね。グッとくるんです。
アンプって奥が深いんですよ。面白いんです。
そんなオーディオの面白さや、拡張性を広げる為にも単体機にしておくと良いと思うわけです。
とはいえ、
オーディオ機材載せるとこないし。とか、純正の雰囲気は可能な限り変えたくない等ありますから、それならばアンプ内蔵機の方が良いでしょう。
アンプ内蔵機にも色々事情があって、エモーションでお勧めのモノは厳選しておりますが、それは別のお話。。
ところで
HPの方のコンテンツ作成の時間が取れず、ブログだけの告知で終わっているユピテルのセキュリティ取付。
ユピテル製という安心感もあってコチラの方もご依頼増えています。
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常に人間がいる日中にお預かりしてお返しする日帰り施工で段取りしています。
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アゴヒゲ白石