ドルフィンターン!
お盆明け1発目の更新は例の如く9月に投稿。
盆開けたら涼しくなるんじゃなかったんかーい。と思いながら作業してみたり、風邪引いて寝込んでみたり、検査して流行り病ではない事が分かれば、オリャァと気合で1日で復活したりと公私ともに忙しくしておりました。
さて2023年も後半戦、
カーオーディオ事情の方はメディアプレイヤーが賑やかですね。
DAPを搭載するのも手ですがスマートなシステムを好む方も多いもので、車と一体型のシステムであるメディアプレイヤーもまた需要があるようです。
GOLDHORNは音の方も、有機質というか人間味のあるサウンドで、良い音ですね。とご満足頂けるので付けて良かった感があるのも人気の理由な気がします。
そんなこんなで合間の時間見つけて更新中。
こんにちは、しらちゃんです。
さて本日はEL5シビックTypeR。
ワイド&ローなスタイルが実にクール。
赤を基調とした内装でありながら派手過ぎず品よく纏まっている車ですね。
遥々関西方面からお越しくださいましたお客様で、一通り手を入れる方向でインストールしていきます。
純正オーディオ+外部入力の定番2系統システムで、比較的ライトなシステムながら飛躍的な音質向上を目指します。
そんなシステムは、
Helix DSP.3S
Helix Director
Focal ES165K
ALPINE KTP-600
Carrozzeria TS-W2530
Carrozzeria GM-D8100
これらをインストールしていきます。
入力の1つとなる純正オーディオ。
ステリモも効くし、使い勝手は抜群。でも音は、うん。そんな純正オーディオ。
外部入力の方が、劣化や加工のない音をDSPに入力出来るので音質は良いのですが、チョイノリの時など、DAPを毎度接続するのはメンドイんよ。となる方もいらっしゃる。そんなこんなで、基本は純正オーディオで、それにプラスして”高音質モード”である外部入力を追加設定する様なイメージでインストールしています。
とはいえ、その煩わしさも吹っ飛ぶぐらいの音質差が現れるのが外部入力なわけで、例えば手持ちのスマホだったり、ウォークマンなどのDAPをデジタル入力させてあげると、あらびっくり。
初めてのカーオーディオの方でも”明らかに違う”と分かる差が出てくるわけです。
iphoneだったら、usb3カメラアダプタ(OTGアダプタ)。
androidスマホ/DAPだったら、OTGケーブル。
この辺りが必要になります。
iphoneの場合、ナビ等にライトニング/USBで突っ込めばipodとして動くので、それ要るん?という思われる方もいらっしゃるかと思いますが、ipodとして動作している時と、iphoneデジタル出力として動作している時は、全く別物の信号が出ているので必要となります。しかしながら、別途DAPを購入する必要はなく、すでに使っているiphoneでストリーミングからハイレゾ再生まで出来るのでお手軽です。
豆ですが面白い事に、再生するアプリでも音が大きく変わります。
手持ちのハイレゾflacなど、ハイレゾクラスの音源を再生する為には多くの場合、有料の再生アプリが必要となるのですが、これも幾つかあってどれが良いの?って話。
僕も散々試しましたがたどり着いた所オススメはKaiserToneです。
”iphoneでの音楽再生を極めた”こう書いているだけあってマジで音が良い。アップサンプリング等の機能も他アプリに比べて位相の気持ち悪さとかが無く大変音質が良いので常時いれっぱで気持ち良く楽しめますヨ。
あ、これ逆に、
では今ナビに突っ込んでるUSBにカメラアダプタかませたら。。と閃いた方はお待ち。良くなりません。iphoneのデジタル出力は、受け側がデジタル音声入力として受けている機器側あっての挙動ですのでご注意ください。
そんな純正オーディオと外部入力を切り替えるコントローラはDirector。
あ、意外とデカいね。と言われる事も多いDirectorさんの取付は、やっぱり我々も頭使います。
極力、外した時についてた痕跡が残らない様に固定して、尚且つ邪魔にならず使いやすい所を探すわけですが、今回はエアコンパネル外した裏にステー作って吊ってます。ステーの厚み分の逃がしが必要なのでパネル側を1mm程削っていますが、Directorを外しても純正で良くある”ヘラをぶっさす用の切り欠き”の様な形になるので、ぼっこりネジ穴が残るよりも言われなければ分からない様な形で固定しました。
どうしてもネジで固定しないと使ってるうちにポロりする様な場合は、ご説明の上、目立たない所だったり、どうしても見える位置しかない場合は極力小さなパネル(買っても安いだろう部分)を選んで固定しています。
Focalらしい美音と解像感を併せ持つES165Kのツイーターは、Aピラーワンオフ。
黒いピラーと黄色いコーンが良い塩梅で映えますね。
角度と位置をバッチリ決めて埋め込んだからこそ、ダッシュボードの上に広がる濃厚なサウンドとシャープな音像が抜群の仕上がり。この角度や位置を誤ると、音が反射して、とっ散らかったり、ドアウーファーと繋がりが悪くツイーターがチャカチャカと目立ち耳障りな音にもなるので、とても大切な要素です。
ご相談で良くある”スピーカー変えたら高音が煩い”問題。
これカーオーディオでは割とありがちな落とし穴なのですが、実は選んだスピーカーの音が好みじゃなかったって訳ではなく、取付や調整に不備がある事が原因だったりもしますよ。って事ですね。
特に、モニターサウンドの括りに入るスピーカーは、しっかりとドアウーファーと繋がり、左右で1つずつのスピーカーとなった時に、情報量が多く、リアルで、立体的で、ガラスの向こうから人間が歌っている様なサウンドになるわけですが、ただ付けただけ、スピーカーや音響を理解していない人が取付した場合は、高確率でピーキーなサウンドに仕上がります。
高域が煩いからと、やたらめったらツイーターのゲインを下げたり、EQでぶっ叩いたりすると情報量も当然下がりまくりますので、これではそのスピーカーが台無し。10万円のスピーカーが2万円の音しか出てない事になるのです。
Focalも割としっかり高域が出るタイプのスピーカーなので、音が繋がってこそ本領が出るスピーカーです。
特にこのESはアタックが出るので生音に近い。このスピーカーを選ぶお客様は、元バンドマンとか、ライブ大好きな方が知ってる音がする!とハマるサウンドです。
Focalだとジャズとかクラシックみたいなイメージが強い様な気がしますが、Focalで聴くロック、最高ですよ?
そんなリアルなサウンドにする為には、カーオーディオではドアが大切。
ワンオフインナーバッフルと、PAC1Ver2.0防振にて音響加工。ドアがしっかり鳴っているからこそ繋がるわけですから、しっかり鳴らしても破綻しないドアに仕上げる事はマスト案件です。
TypeRというだけあって、車体の剛性が高いので、これはオーディオにとっても大変メリット。
鉄板の共振さえ抑える事が出来れば、丈夫で良質なエンクロージャーに入れたようなもん。大きくストロークしてローも良く伸び、歪まず正確に発音します。
内張りを戻すと元通り。
見た目は変わりませんが、オーディオ的にみれば別物に大変身。
インナーバッフルでも大変良い音に仕上がります。
見えないところを如何に拘るかが音質向上のカギですね。
DSP.3SとKTP-600はシートの下に設置。
アンプ内蔵DSPを選べばアンプは不要なのですが、やはり単体機だけあっての音質や、後のシステム変更(車乗り換えも含む)を考えた時の拡張性などを考慮して、当店ではDSP単体機をオススメしています。
(M-FOUR/SIX DSPはその辺クリアしていて比較的手ごろなのですが在庫なさすぎ問題)
単体DSPを装着するとなるとアンプが必要となるわけですが、出来るだけ安価でスピーカーとの相性問題も起きない製品を選んでいます。近頃では、アイドリング時に無音な車も増えてきたこともあり、無音時のノイズのコントロールが出来るゲイン付きパワーアンプとなると、、という事でKTP-600をオススメする場合が多いですね。
ラゲッジ床下にGM-D8100を設置して、ラゲッジ上に脱着式でWX2530を設置しています。
納車前に慌てて撮影したので、元箱が移りこんでいたりでちと窮屈ですが、広いラゲッジの一角にある様子をご想像ください。
音響加工をしっかりと施したドアとはいえど、スピーカーの口径やドア内容量による低域の量感質感不足は物理的問題ですので物理的な対策が必要です。そこで、低音再生に特化したサブウーファーを装着するわけです。
サブウーファーは、低音を足すイメージを持たれている方が多くいらっしゃいますが、エモーションでインストールするサブウーファーで低音を足していません。
具体的には、ドアウーファーの低音側を垂れ流しで、サブウーファーを足すのではなく、
ドアウーファー低域側の再生可能な周波数でカットして(ハイパスフィルター)、サブウーファーもまた再生が得意な超低音~低音のみを鳴らす様にカットして(ローパスフィルター)、音を繋げます。バトンタッチするわけですね。
低音再生を強化すると一言でいっても、ただ”ズンドコさせる”意味ではない事がご理解頂けるかと思います。
低域の質を向上させる為にサブウーファーを追加するわけです。良い音になりそうですよね。なるんですね。
最後に音響調整を施して納車となります。
当店でお勧めしているHELIXのDSP。
これを激押しする理由は、カーオーディオでの音質向上に必要な機能を搭載していて高性能である事。
当然、音を弄るわけですから触れば触るほど音質は劣化しますが、その劣化具合は極小の部類です。
さてこれ言うと、音が劣化するのなら出来るだけ弄らなければ良いやん。ってなりそうなもんですが、それは安直なんですね。
結局のところ、
・補正無し:位相が合ってない、周波数別にみても音圧がバラバラで情報量が少なくガヤガヤ/ボケボケの音
・補正あり:位相が合っていて、周波数別/左右の音圧も揃っており、奥行きがあって解像感高くクッキリとした音
どっちが良いですかね?ってことになります。
音響調整の流れとして、
スピーカーの性能、取付の評価、車内特性などの評価から始まり、それらを踏まえた上で、ユニットの個性を生かした上でどう仕上げるかを考えながら、時間軸のズレだったり音圧のズレだったりを補正していきます。
音響調整は、EQを触って単に煩い所を下げたりしているわけではなく、反射だったり定在波だったりの影響によって、耳に届くころには別物に変化している部分を戻す作業を行っています。調整で重要なのは、叩いてはいけない(減らすべきではない)音がある事。不快な音だからと言ってスッキリさせようとしすぎると、音が歯抜け状態になりハーモニクスが壊れてパソコンの隅に置く安価な小型Bluetoothスピーカーみたいな音になってしまいます。
ボーカルの定位ばかりを気にして調整すると、そうなりがちですね。
カーオーディオのメリット。
移動時間を”音楽を聴く時間”として使える事だと思います。
そりゃ仕事終わって家帰って、風呂入って家事やってとした後に、じっくり音楽を楽しむ時間が作れれば良いですが、実際問題そう都合よくいかない人の方が圧倒的に多いと思います。
となると限られた時間で生活している我々にとってカーオーディオって強いですよね。
ま、いいからとりあえず聴いてみて。
当店デモカー黄色のオーリス君にもサイバーXを軸としたDSP機能を最大限活用して作り上げたカーオーディオシステムをデモカーとして準備していますので聴いてみてください。音響加工(工賃発生部分)はほどほどに、機材の性能を最大限活用したシステムはコスパ高く良質な音響を構築できます。毎日良い音を気軽に楽しめるとなると生活変わりますよ。
皆さんを驚きと感動の車内にお連れします。
ご興味あればお気軽にお問合せ下さい。
アゴヒゲ白石